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アパート建築でサブリース契約は付けた方が良い?悪い?不動産鑑定士が解説します
コラム
執筆者 中瀬 桃太郎 (なかせ ももたろう)
- 一般社団法人桃太郎オフィス 共同代表
- 不動産鑑定士 宅地建物取引士
YouTubeチャンネル登録者数計100万人の不動産鑑定士。不動産売買、不動産相続に関する事業を展開。相談件数は1000件突破。
Amazonベストセラー「悪魔の不動産鑑定」著者
執筆者 泰道 征憲 (たいどう まさのり)
- 一般社団法人桃太郎オフィス 共同代表
- 不動産鑑定士 土地家屋調査士 宅地建物取引士
資産家・地主様の気持ちになって相談対応できる不動産鑑定士。地主の家系で生まれ、自身で経験した相続税対策、不動産運用の知識をお客様に提案しています。不動産業界歴15年以上。
Amazonベストセラー「悪魔の不動産鑑定」著者
目次
サブリース契約は、アパート経営の管理を任せられ、一定の家賃収入も期待できる仕組みです。一方で、契約の内容を十分に確認しないまま結ぶと、手残りの減少や解約の難しさにつながる可能性があります。
先にお伝えしてしまうと「サブリース契約は付けない」が結論です。
この記事では、その理由をサブリース契約の仕組み、メリット、デメリット、収支の違いに分けて簡潔に紹介します。
サブリース契約とは

サブリース契約とは、アパートを不動産会社(サブリース会社)へ一括で貸し、その会社が各部屋を入居者へ転貸する仕組みです。
通常の賃貸では、オーナーが入居者と部屋ごとに賃貸借契約を結びます。サブリース契約では、オーナーと入居者の間にサブリース会社が入ります。
サブリース契約で挙げられる2つのメリット
✅管理の手間を減らせる
定期点検、設備修繕の手配、入居者とのやり取りなどをサブリース会社へ任せられるため、オーナーの管理負担を減らせます。
ただし、この点はサブリース契約だけのメリットではありません。一般管理契約でも管理会社へ同様の業務を委託できるためです。
✅一定の家賃収入が期待できる
サブリース会社が全部屋を一括で借り上げるため、家賃収入が保証される点は魅力的に見えます。
しかし、保証の内容や免責期間、賃料改定の条件まで見ると、必ずしも大きなメリットとはいえません。
サブリース契約の5つのデメリット
礼金・更新料・敷金などを直接受け取れない
本来オーナー側に入る礼金や更新料、敷金などが、サブリース契約ではサブリース会社側に入る場合があります。
修繕工事の業者を指定される場合がある
契約によっては工事業者が指定され、工事費が相場より高くなるケースがあります。別の安い業者へ依頼したくても変更できなければ、修繕が発生するたびにオーナーの負担が大きくなります。
退去後に家賃が入らない免責期間がある
入居者の退去後、2〜4週間、契約によっては3か月ほどの免責期間が設けられる場合があります。この期間に次の入居者が決まらなければ、オーナーにも家賃収入が入らないため、実質的には空室期間と考えられます。
一度契約すると解約が難しい
借地借家法によってサブリース会社が借主として保護されるため、オーナー側からの解約が難しくなります。トラブルが起きた後に解約したいと思っても、簡単には解除できない点に注意が必要です。
最終的な手残りが少なくなりやすい
家賃保証があっても、最終的な手残りである純収益は、通常の管理契約と比べて少なくなることが多いです。
通常契約とサブリース契約の収支を比較

桃太郎オフィスの顧客が所有する物件の過去の収支実績を参考に、通常契約とサブリース契約を比較すると、
満室時の家賃から10%を差し引き、90%をオーナーへ支払う条件で試算したところ、サブリース契約を付けた場合は年間の手残りが約38万円、約4%減る結果となりました。
しかも、この試算では修繕業者を指定する条件を入れていません。工事業者の指定などが加われば、差額がさらに広がり、物件によっては100万円を超える場合もあります。
空室が不安でも、先に賃貸需要を確認する
「空室リスクが高い地域なら、サブリース契約を付けた方がよいのでは」と考える方もいるかもしれません。
しかし、そもそもアパート経営は、空室がなかなか埋まらないような賃貸需要の低いエリアでするものではありません。賃貸需要のあるエリアで運営すれば、長期間の空室リスクは抑えやすくなります。
また、サブリース契約でも賃料がずっと固定されるとは限りません。
通常の賃貸と同様に、入居者の家賃に応じてサブリース賃料が改定される場合があります。
まとめ:家賃保証という言葉だけで判断しない
サブリース契約には、管理を任せられることや家賃保証といった分かりやすい魅力があります。一方で、一般管理契約でも管理の負担は減らせるうえ、サブリース契約には、収入の減少、修繕業者の指定、免責期間、解約の難しさなどの注意点があります。
アパート建築を検討するときは、「家賃が保証されるから安心」と判断するのではなく、通常の管理契約と収支を比較し、契約条件を具体的に確認することが大切です。
動画で詳しく解説しています
動画では、通常契約とサブリース契約の収支比較表を見ながら、具体的に解説しています。数字とあわせて確認したい方は、ぜひ動画をご覧ください。
桃太郎オフィスでは、不動産相続や不動産売買に関する相談を受け付けています。
相続した不動産の扱いやアパート建築について不安がある方は、動画概要欄の公式LINEからお問い合わせください。
