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地主が買いがちな「落とし穴物件」の特徴3選【不動産鑑定士が解説】

コラム

不動産鑑定士 中瀬 桃太郎

執筆者 中瀬 桃太郎 (なかせ ももたろう)

  • 一般社団法人桃太郎オフィス 共同代表
  • 不動産鑑定士 宅地建物取引士
               

YouTubeチャンネル登録者数計100万人の不動産鑑定士。不動産売買、不動産相続に関する事業を展開。相談件数は1000件突破。
Amazonベストセラー「悪魔の不動産鑑定」著者

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相続税対策として中古アパートなどの収益物件を購入する地主の方は少なくありません。
しかし、「相続税が減る」という理由だけで物件を選ぶと、節税できた金額以上に資産を減らしてしまう可能性があります。

アパート購入は金額が大きく、失敗すれば長期間のローンや資産価値の下落につながります。
この記事では、相続税対策で収益物件を購入する際に注意したい「落とし穴物件」の特徴を3つ紹介します。

① 節税額より含み損が大きい「割高な物件」

1つ目は、市場価格より割高な物件です。

たとえば、何も対策しなければ相続税が2,000万円かかる状況で、「このアパートを購入すれば相続税をほぼゼロにできます」と提案されたとします。

一見すると大きなメリットがありますが、その物件が市場価格より5,000万円割高だった場合、
2,000万円を節税するために、実質3,000万円以上資産を減らしていることになります。

「すぐに売却するわけではないから問題ない」と考える方もいるかもしれません。
しかし、収益物件の購入はあくまで不動産投資です。

相続税がいくら減るかではなく、購入価格が市場価格として適正かどうかを優先して判断する必要があります。

収益物件は相場を判断しにくい

賃貸アパートなどの収益物件は、家賃収入と利回りをもとに市場価格が決まります。

マンションや戸建てと比べると取引件数が少なく、一般公開されているデータも限られるため、個人で「この価格が適正なのか」を判断するのは簡単ではありません。

そのため、営業担当者から紹介された物件をそのまま購入するのではなく、周辺の取引利回りや成約事例を確認したうえで判断することが重要です。

② 地価がほとんど上がっていないエリアの物件

2つ目は、長期間にわたって地価が下落、または横ばいになっているエリアの物件です。

東京23区や大阪、名古屋、福岡などの都市部では、時期による変動はあるものの、2014年頃から地価が上昇しているエリアが多くあります。

一方で、人口減少や少子高齢化が進み、都市部へのアクセスや利便性が低い地方では、地価の下落や横ばいが続いている地域もあります。

こうしたエリアでは、築年数の経過とともに、

・家賃が下がる
・空室が増える
・売却価格が下がる

といったリスクが、都市部より大きくなる可能性があります。

もちろん、地方のアパートだからすべて避けるべきというわけではありません。
適正価格で購入し、長期間安定して運用できれば利益を残せるケースもあります。

ただし、地価や賃料が上昇しているエリアと比べると将来的な価値下落リスクは高いため、その点を織り込んで購入価格や収支を判断する必要があります。

③ サブリース契約付きの物件

3つ目は、サブリース契約が付いている物件です。

サブリース契約とは、不動産会社が建物を一括で借り上げ、入居者へ転貸する仕組みです。
空室の有無にかかわらず一定の賃料を受け取れるため、空室リスクを抑えられるように見えます。

一方で、主に3つの注意点があります。

家賃収入が少なくなる

サブリースでは、実際の入居者が支払う家賃の10〜20%程度がサブリース会社側の取り分となる場合があります。

管理費や空室リスクへの対応も含まれていますが、通常の管理契約と比べると、オーナーの最終的な手残りが少なくなりやすい点には注意が必要です。

オーナー側から解約しにくい

一度サブリース契約を結ぶと、オーナー側から簡単に契約を解除できないケースがあります。

また、契約期間中にサブリース賃料の減額を求められる可能性もあるため、契約前に賃料改定や解約条件まで確認しておく必要があります。

売却時の足かせになる場合がある

サブリース契約付きの物件は、通常の賃貸物件よりオーナーが受け取る収入が少なくなるため、売却時の収益評価にも影響します。

買主側がサブリース契約を敬遠するケースもあり、将来売却するときに価格を下げなければ買い手が見つからない可能性があります。

相続税対策だけで収益物件を選ばない

2026年の税制改正では、相続直前に購入した賃貸不動産を使った過度な相続税対策について見直しが行われています。

相続発生前5年以内に購入した一定の不動産については、原則として市場価格をもとに評価する仕組みとなるため、これまで以上に「どれだけ相続税を減らせるか」だけではなく、不動産投資として適切な物件かどうかを判断することが重要になります。

収益物件を購入するときは、

・市場価格より割高ではないか
・将来的な賃貸需要が見込めるエリアか
・家賃収入と購入価格のバランスが取れているか
・将来売却しやすい物件か

といった点を総合的に確認しましょう。

まとめ:割高な物件を避け、中長期で運用できるかを確認する

地主の方が収益物件を購入するときに重要なのは、「相続税が減るか」よりも「資産として適正な物件か」という視点です。

特に、
①市場価格より割高な物件
②地価が上がっていないエリアの物件
③サブリース契約付きの物件

については、購入前に収益性や将来の売却まで確認する必要があります。

適正な価格で購入し、中長期で安定して運用できる物件を選ぶことが、資産を守るうえで重要です。

動画で詳しく解説しています

動画では、地主の方が購入時に注意したい収益物件の特徴や、割高な物件を判断する際の考え方、サブリース契約のリスクについて詳しく解説しています。
相続税対策としてアパート購入を検討している方や、現在不動産会社から物件を提案されている方は、ぜひあわせてご覧ください。

動画で詳しい解説を見る▼

桃太郎オフィスでは、不動産相続や不動産売買に関する相談を受け付けています。
相続税対策としての収益物件購入や、現在提案されている物件について不安がある方は、動画概要欄の公式LINEからお問い合わせください。

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